雨上がり…秋の夕暮れに映える虹

季節は、秋。
少しずつ日暮れの足が早くなり、午後5時には一日の終わりの気配が漂ってくるようになった。
季節が移りゆき何気ない日を繰り返す中…わずかでも心のひだに触れる出来事があると、幸せなひとときが平凡な生活を彩ることもあろう。

ある日のこと。
朝から降り続いた雨が夕刻前に上がり、沈みかけた太陽の赤い光が…山の端を黒く浮き上がらせていた。

秋の夕暮れ…

一日の最後で顔を出した太陽の光に応えるように、東の空に虹が姿を現した。

すこし見にくいかな…

雨に洗われた空気が息を吹き替えして描き出した絵画に瑞々しい幸せを感じた…という、他愛のない出来事であった。

これから、寒さも本腰を入れて世の中を覆ってゆくであろう。
静かに近付く冬の足音に耳を傾けて、晩秋の空を見上げた次第である。

で、ゴハンは？

－おしまい－

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