シニア犬の容態は、急激に変化する。
数日前には食欲も回復していた菜々さんだが、突然ゴハンを食べなくなり、水も飲まなくなった…
コトの起こりは8月26日の朝。
ぷあくんが通勤電車に乗った直後に、ゴンチから今すぐ引き返して欲しいとのラインが届いた⚡
菜々が、朝のゴハンを全く食べないので、なんとか今日中に病院で診てもらって欲しい…とのことだった。
ぷあくんとゴンチは同じ仕事をしているので分かるのだが、とにかく絶対に休めない日がある😔
この日はぷあくんはなんとかなるが、ゴンチが休めない日だったのだ😔
驚天動地のラインを受け取ったぷあくんとしては、「もうちょい早く言えよ…」とは思ったが、かくなるうえはやむを得まい。
慌てて電車を降りて、反対方向の電車に乗り換えて自宅へトンボ返りしたのである。
ぷあくんが出勤してから1時間後に帰宅し、ゴンチの出勤を見送るという不思議な朝だった…😖💦
午前9時の診療開始時刻を待って、動物病院に駆け込んだ。
そして、診療台で横たわる菜々を見て、獣医師は冷静に話し始めた。
「点滴である程度は支えられるが、それは苦痛を引き延ばすことでもある。」
「流動食を口に流し込めれば、なんとか自宅でも支えられるが、誤って肺に流れ込むと大事故になる。」
「もう、厳しい…」
「犬は、最期は自宅にいるのが一番…」
そして、決して勧められたわけではないが、「安楽死」というワードも口にした…
色々話を聞いた末、今回で最後の点滴をしてもらい、あとは自宅で見守ることが最善と判断した。
午後3時、菜々を迎えに行った。
獣医師からは、なんとか流動食は口にすることが出来たので、固形のフードを食べないときは流動食を与えるようアドバイスを受け、3日分の流動食を購入した。
通常の成犬ならば、これ一本で1日分だが、3日以内に消費できればよいとのこと。
菜々さんは、体調が悪いうえに度重なる環境の変化にグッタリとしていた…
ごめんね…菜々
もう、何があろうとも、今後菜々の環境を変えることは、決してするまい…と思った。
これから、どれだけ支えられるか分からないが、もう無理に食べさせたり飲ませたりせず、菜々の命の灯火が少しずつ小さくなってゆくのを、ただ自然の成り行きとして見守るしかない…
新しいゲージで横になる菜々を眺めて、そう思った。
夕方、菜々を外に出したらオシッコをしてくれた…
その先には、見慣れた風景があった…
菜々、これまで本当にありがとう…
夏の夕暮れに、大の大人が涙を流しながら、いつまでも富士山を眺めていた…