立て続けに、訃報が舞い込んだ。
過去の記事にも触れた実家の両親の愛犬、柴犬の「タク」が天寿を全うした。
昨夜、実家のオカンから電話があり、一昨日にタクが眠るように息を引き取った…と告げられた。
享年18歳。
柴犬としてはかなりの長寿で、人間でいえば102歳に相当するそうだ。
それにしても…コロナ騒動が恨めしい。
今年に入ってから旅立った、知り合いの愛犬達…
コロナ騒動により極度に行動が制限され、本来ならオフ会や実家への帰省で、最後にもう一度会えたはずの機会を奪われてしまったのだ。
菜々だって、いつどうなるか…わからない。
タクの思い出を振り返ってみたい。
18年前、実家で飼っていた豆柴犬が若くして死んでしまい、親父が極度のペットロスになってしまったため、急遽迎え入れたのがタクだった。
ペットショップの犬種表示には「豆柴犬」と明記されていたにも関わらず、共に暮らし初めて半年後には、通常の柴犬をも上回る成長を遂げ、体力の塊のような立派な柴犬となってしまった。
親父は、「今さら、返品なんか出来ねぇよなぁ…」と、苦笑しながら毎日散歩に出掛けていた。
そんな田舎のジイ様の生き甲斐となったタクは、立派にその使命を全うしてくれた。
タクは、我が家にもたくさんの幸せをプレゼントしてくれた。
タク・菜々・六実の初めてのスリーショット
15歳時にして初めてのドッグランを経験
勝手がわからずウロウロ
タクは、自分より小さい者や弱い者を決していじめたりはしなかった。
ぷあくんお気に入りのツーショット
たまに実家に襲来する、じゃじゃ馬・六実にもホワーンと接してくれて、いつでも静かに受け入れてくれた。
本当に、静かな犬だった。
晩年は、オカンと一緒でなければ寝なくなり、いないなぁ…と思ったら、しっかりオカンの布団の中で寝ていた…なんてことは日常茶飯事だった。
あの…起きてもらえますか?
今年に入ってから認知症がひどくなり、夜鳴きを繰り返しては朝方に力尽きて眠りにつく日が続いたようだが、最後はロウソクの火が消えるように、静かに旅立ったとのこと。
最後の最後までタクに寄り添い、手を尽くしたオカンの話を、ゴンチと二人で1時間以上聞き続けた。
そのたくさんの言葉からは、深い悲しみと寂しさと共に、凛とした清々しい気持ちが伝わってきた。
そこには、75歳の田舎のバア様ではなく、やるべきことをやり切った立派な愛犬家の姿があった。
タク…幸せを、ありがとう